悪魔の章 017.“8”

前書き

いよいよというか、やっとというか、悪魔のゲーム 悪魔の章プロローグの最終話となります。
本話だけは、あとがきの下にコメントフォームを設置しています。一言だけでも構いません。感想を残してやろうという優しい方がいらっしゃれば、足跡をのこしてやってください。励みになります。


「万一マアさんが“便宜に相当する何か”を示唆しても見て見ぬふりをすることにしましょう」

言って、琴子はじっと魔阿を見つめた。
その漆黒の瞳は明け透けに「お前はどっちの味方なんだ」と問うている。

その傍ら。壮士は口にこそしなかったが、内心で呟かざるを得なかった。

(どんだけ腹黒なんだよ……)

ほんの数分前に思ったのだ。
さきの一件。琴子は大きな危険を冒してまで神威と魔阿の情報を取りはしたが、果たしてこの先、その情報が役立つ機会があるのだろうかと。
なんのことはない。このわっるい顔をした参謀殿は採れたて新鮮な情報をさっそく活用していた。

つまるところ、琴子の言う考えとは魔阿の調略だ。

魔阿は悪魔の手によって創られた存在だ。彼女は悪魔を創主様と呼び、一方神のことはただ神様と呼ぶだけ。つまり、やや悪魔に寄っていると推察される魔阿は中立公正を命じられているが、その実践と裁量権は委ねられている。
そして彼女は機械ではない。知性と感情を有しているのだ。
即ち意思を持っている。正確には“持っているかもしれない”と表現すべきか。
いずれにせよ、人格を有し、さらに裁量権まで持つとなれば腹黒さんの食指が動くのは当然かもしれない。
なにせ中立に強制力は伴わない。魔阿が青の部屋で行われるゲーム内容だけでなく、赤のそれまで把握していることも明らか。もし彼女を味方に引き込むことができればこれ以上無いアドバンテージを得られるだろう。

(まさか……、な)

と思うし、じっさい無いだろうとも思う。
だがこうなってくると、琴子はここまで絵を描いた上で壮士に殺らせたのではないか――、そんな疑いすら覚えてしまうというものだ。
とにかく円成寺さんちの琴子ちゃんが悪い子なのは間違いない。

「持って回った言い回しはおやめください」
「ほう、というと?」

呆れ顔を作った魔阿に対して、琴子が食い気味に尋ねた。
目を輝かせる琴子は妙に楽しそうで、いや、単純に楽しんでいるだけなのかもしれない。

「私を取り込みたいと、そうハッキリ口にされてはいかがですか?」

小さく嘆息してさらに呆れの色を濃くする魔阿。
琴子はしかし、ニヤニヤといやらしい笑みを貼り付け、

「作法のようなものです。今回のようなケースは、たとえ体裁だけでも曖昧なままにしておく方が良いかと思いまして」
「その方が妥協を引き出しやすそうだから、ですか?」
「はい。元より全面的な協力を得られるとは思っていません。もちろん貴女を取り込みたいのは山々ですけれど、これといった交渉材料もありませんしね。善意にお縋りするだけです」
「円成寺様は悪い人ですね」
「仕方ないでしょう? 私は悪魔に与する者なのですから」

悪びれることなくそう言って、琴子がクスリと笑った。
本当にああ言えばこう言う奴だな、と思う壮士である。

「私は中立です」
「承知しています」

呆気なく袖にされても、琴子の顔は「だからなんだ」と言わんばかりで。
そんな彼女の態度に、魔阿は都合三度目となる呆れの溜息をつき、

「逐一ちょっかいを掛けられては面倒ですね……。この際ですから私の立ち位置をハッキリさせておきましょう」
「歓迎します。是非聞かせてください」

途端に琴子の目の輝きが増した。
もうなんというか「え、また情報をくれるのですか?」みたいな顔だ。
さきの琴子の弁から鑑みるに、調略などハナから期待していなくて、こっちが本命だったのかもしれない。
と、魔阿が思ったかはさておき。

「円成寺様のご推察のとおり、主に私を創られたのは創主様であり、カムイを創られたのは神様です。しかしお二人は、私たちを一人で創られたわけではありません。故に私とカムイにとって、創主様と神様は等しく仰ぐべき対象です」

共同制作という事実は中立を裏付ける材料の一つ、こちらにとって良い情報だ。
神威の悪魔に対するくだけた態度も頷ける。
主催者・ディーラー間で対立構造がないと分かっただけでも喜んでいいだろう。

「もう一つ。カムイは私の双子の妹です。今しがた円成寺様は私の妹を手に掛けたのです。創主様のご意向と貴女のお立場を鑑みて不問としましたが、便宜を図る義理はありませんし、図りたいとも思いません。現時点で私なりに譲歩しているのです。その上で中立を貫くということをご理解ください」
「よくわかりました。カムイさんの件を改めてお詫びすると共に、以降マアさんにちょっかいを掛けぬことをお約束します」
「ご理解いただけて良うございました」

琴子が頭を下げ、魔阿が柔和に微笑んだところで話は決着――。

「ではお部屋の選択に話を戻しましょうか」
「はい。桐山様が青、円成寺様が赤ということでよろしいですか?」

――とはならなかった。

「…………」
「…………」

耳を疑う魔阿の言葉に、壮士と琴子は大きく目を見張った。
壮士は問わずにいられない。

「なんだって?」
「? 桐山様は青を選択されるのですよね? 青の扉の前に立っておられますし」

愛らしく首を傾げた魔阿のそれはすっとぼけもいいところだ。

確かに壮士は魔阿を挟み、青の扉のほぼ真正面に立っていた。
だがそれは、魔阿が青の扉から出てきたから自然とそういう立ち位置になっただけで、壮士の直ぐ右隣りにいる琴子だって青の正面と言えなくもない。
赤の扉は琴子の位置から右手前方、何メートルも先にある。仮に壮士が青の前に立っていると仮定しても、琴子は赤の前に立ってなどいない。無茶な解釈だ。
つまり、

「図々しくも私を口説こうとした円成寺様へのご褒美です。今回だけですからね?」
「貴女への好感度が一気に上がりました」

肩をすくめて言った魔阿に、琴子が黒い笑顔を返した。
かたや壮士はというと、

「信じて大丈夫か?」

魔阿の手前、悪いと思いつつも警鐘を鳴らずにはいられなかった。
神威だけでなく、魔阿だって琴子に遺恨を抱いている。たった今、彼女自身がそう口にしたのだ。
もし壮士が赤だと言われたなら素直に受け入れていただろう。
しかし琴子が赤と言われれば、どうしたって罠の可能性を考えてしまう。

「信じます」

琴子は即答すると、こちらに向けてニヤリと笑って、

「お兄様はもう少し人の善意を信じるべきです」
「こんにゃろう」

兄妹最後の日に言われたのと同じ言葉だ。
壮士だって善意で警鐘を鳴らせたのに酷い言いようである。

「決まりですか?」
「決まりです。お兄様が青、私が赤へ参ります」
「承知しました」

魔阿は二人を促すように手で扉を指し示し、

「念の為に今一度申し上げておきますが、便宜を図るのはこれが最初で最後。各部屋で行われるゲームの内容もお伝えできかねます」
「ご心配なく。そこまで厚顔ではありません。むしろそのくらいでなければ、カムイさんの中立性が危ぶまれるというものです」

苦笑気味にそう答え、琴子は壮士の腕にそっと触れた。

「必ず勝利されると、琴子は信じております」
「俺だってお前のこと信じてるけどさ」

そう応えつつも、壮士は苛立ちに頭を掻き、それから抜けるような息を吐いて、

「ああッ、くそ、心配だなあ……」

何も言わずに送り出す方が格好が良いのかもしれない。けれど神威の待つ部屋に琴子を一人きりで向かわせるなんて気が気じゃない。「やっぱり俺が赤に」という言葉を飲み込むのも一苦労だ。
そんな壮士が苦悩する様を、琴子は目を糸のようにして眺め、

「やっぱり私は愛されていますね」
「へいへい、そうかもしれないな。しゃーない、行くか」
「ええ、行きましょう」

壮士は魔阿を伴い青の扉の前に。琴子は独り赤の扉の前に立った。

「お前が先に行け」

心配に胸をかき乱されつつ、ぶっきらぼうに言う壮士。
すると琴子はクスリと笑って、

「では後ほど」

あっさりと赤の部屋へ入ってしまった。

「あいつ……」
「桐山様が女々しいだけだと思いますよ?」

瞬間、平らな顔でディスってくるクーデレメイドが脳裏を過り、

「お前はなっちゃんか」
「なっちゃん?」

そんなツッコミ返しが魔阿に通じるはずもなく。

「いや、なんでもない」

壮士は苦笑して青の扉をくぐったのだった。

◆◇◆

青の扉の先は、大半が白で埋め尽くされていた。

「…………」

壮士は扉の直ぐ先で歩みを止め、周囲を注意深く観察する。
広さはバスケットボールコートの半分ぐらいだろうか。目算で一辺が15メートル。四方を壁に囲まれた正方形の部屋だ。
天井はさほど高くない。恐らく3メートルはないだろう。そこには配管らしき物が張り巡らされていて、むき出しのライトが等間隔に備え付けられていた。
他で目を引くのはそれぞれの壁の中央にある扉だ。灰色のそれが合計で四枚。振り返ってみれば、入ってきた青い扉だったそれも他と同じ灰色に変わっていた。
その扉に手を掛けて、壮士は魔阿に目配せ。
彼女が頷いたのを確認してノブをひねる。と、その先は今いる部屋とまったく同じ造りの部屋に繋がっていた。
壮士は首をひねりつつドアを閉めて、改めて部屋を見渡した。
家具らしき物が一切ない、結構な広さのがらんどうの部屋。
なんとなく廃倉庫を連想させる場所だった。というのも、濃淡こそあれ内装は概ね白一色で統一されているが、その色はあまり綺麗ではない。ところどころ塗装が剥げていたり錆びている部分も散見された。

現時点で引っ掛かるのは二つ。

(テーブルの一つもないってのと、ドアの先が同じ部屋に繋がってる、か)

部屋の連なりについては想像が及ばない。ただ家具が存在しない点については、これから行われるゲームがテーブルゲームやカードゲームの類ではないかもしれない、という推測が立つ。

「で、対戦相手はいつ来る?」
「今です」

魔阿が答えたと同時に、左の扉が開いた。
入ってきたのは意外な人物で、

「…………」

男だ。それ自体は意外でもなんでもない。しかし年の頃は恐らく三十代半ばか、その少し手前といったところ。
ただの先入観に過ぎないが、もう少し若い世代が来るものとばかり思っていた。
体格は中肉中背で壮士と似たような体つきだが、上背はこちらよりやや低いか。
身なりの方はお世辞にも整っているとは言えなかった。
髪は耳を覆うくらいまで伸びていて、整ってもいない。結構な期間放ったらかしにしていることが伺えた。まばらに生えた無精髭も目立つ。
それでも不思議と不潔な印象は覚えなかった。
たぶん服のせいだ。ジャケットにカットソー、下はデニムと、物々しい出で立ちの壮士と対照的であることはともかく。パリッとしたベージュのジャケットは、丁寧に糊《のり》をあててアイロンがけした物であることが伺えたし、インナーやデニムにしても染みの一つも見当たらない。
髪と髭に目をつむりさえすれば清潔感のあるアラサーという感じだ。
それら以上に目を引いたのは男の纏う重々しい空気感。いや、この際薄幸感と表現したほうがいいかもしれない。
肌の血色は悪く、目の周りと頬がいくらかこけているのに加え、ほんの少し白髪の混じった髪が彼の薄幸感を際立たせていた。
身なりは小奇麗であっても、伸びた髪や表情から生活に疲れた中堅サラリーマンといった印象を受けてしまう。

それはそうかと、壮士は思った。

このゲームに挑む者が満たされているはずがない。
彼の目的が何であれ、不幸であるからこそ命を賭けてこの場に立っているのだ。
しかし、

(知ったことか)

今の壮士に他人を慮る余裕などない。この男の不幸に想像を巡らせはしても、同情などしない。共感だってしない。
神に与したのが運の尽き、ただ殺すだけだ。

壮士はそんなことを考えつつ、男を子細に観察した。
男は入ってきた扉の先で足を止め、壮士と同じく部屋の四隅に目を走らせると、自身が通ってきた扉を開いた。

(かなり警戒してるな)

当然といえば当然だ。
彼の立場は琴子と同じ。敵側のジャッジの元で戦うことになるのだから。
ともあれ丹念に周囲を観察する様から鑑みるに、どうやらこの男は間抜けではないようだ。

そうして暫く男の好きにさせた後、魔阿が神の手先に向き直り、

「槇島様、どうぞこちらへ」

――ドクン、と心臓が跳ねた。

「……お前、いまなんて言った?」

魔阿は呆然と言った壮士の問いを無視し、男に向かって綺麗な笑みを浮かべて言った。

「ご安心ください。ゲームが始まるまでは、私が責任を持って身の安全を確保します」
「そうですか」

安堵したように小さく息を吐き、槇島と呼ばれた男がこちらへ歩み寄ってくる。
そうして彼は魔阿に目もくれず壮士の目の前に立つと、薄い笑みと共に右手を差し出し、

「はじめまして。槇島明《まきしまあきら》です」
「――――――」

たったの一言。その言葉だけで、壮士の覚悟は木っ端微塵に砕け散った。

槇島明。百合子の夫だ。

壮士は目を見張り、差し出された手を見つめる。
ありえない。ただの同姓同名だ。そんな否定の言葉が次々と湧き上がり、しかしその数に比例するだけ、間違いないという思いが頭の中を駆け巡った。
彼は神の手先だ。親玉はあの邪神なのだ。槇島明という人は、その背景から神の魔の手が伸びて然るべき素養がある。壮士や琴子にぶつけるにはさぞ都合の良い駒だろう。事実今、壮士は激しく心を揺り動かされている。

「ああ、ごめん。やっぱり敵と握手なんてできないよね」

押し黙る壮士の様子を勘違いしたのか、明が苦笑いしながら手を引っ込めた。

「でも良かったら名前だけでも教えてもらえないかな」

困った風に言う明の表情はとても穏やかで、とても作り物だと思えなかった。
それどころか『ああ、百合子さんの旦那さんっぽい』なんて奇妙な納得感すら覚えてしまう。
だから壮士は、

「……壮士です」

無意識のまま保身に囚われ、桐山と名乗ることができなかった。

本当は挑発ぐらいしてやろうと思っていた。
未だ出会って三分足らず。対戦相手についての情報は無いに等しく、その人物像や性格、志向性を図れる段階ではない。
琴子がそうしたように、何事に於いても情報は大切だ。もし読み合いを要するゲームであれば、情報はなお重要になる。
だから悪魔の手先らしく、粗野で品のない、頭の弱い男を演じてやろうと思っていた。
だが、こんな穏やかな笑みを向けられたら挑発する気になれない、桐山壮士であると名乗れる筈がなかった。
だって、彼の最愛の人を殺したのは壮士と血の繋がった兄なのだから。

「壮士君か。よろしく。でもビックリしたよ、まさか名前の方を教えてもらえると思ってなかったから」
「そうですか」
「あと安心したかな。悪魔の手先って聞いてたからどんな悪い人なんだろうって思ってたけど、ちゃんと話が通じる人で良かった」

明は人懐っこい笑顔を見せてから、神妙な顔を作って、

「それで壮士君。君に話があるんだけど」
「なんですか」
「僕に勝ちを譲ってもらえないかな」

瞬間、壮士は頬を引きつらせた。
間抜けだ。阿呆だ。この男は殺し合いの場に来ていながら何を口走っている。
だがそれもまた、槇島明を名乗るこの男が百合子の夫である事実を裏付けてるように思えて、

「……意味が分かりません。譲るわけがないでしょう?」
「無茶な頼みをしているのはよく分かってる。君には君の理由があってここに来たんだと思う。でも僕にはどうしても取り戻したい人がいるんだ、ここを出たら僕にできることは何だってする。だから……、譲ってもらえないかな?」

もう分かっているのに。答えなんて出ているのに。
それでも壮士は尋ねた。

「取り戻したい人って誰ですか?」
「僕の妻だ」

壮士は尚も問う。

「名前は?」
「名前……? 百合子、槇島百合子だ」

あんまりだと思った。彼と彼女は死の螺旋に囚われている。
たとえ百合子が生き返ったとしても、そのとき彼女は夫を失っているのだ。

彼は神に唆されたのだろう。ゲームに勝てば百合子を生き返らせてやる、と。
神のゲームの内容を、明が正確に把握しているか分からない。しかし彼がどこまで知っているにせよ、きっと神に都合の良い形で教え込まれているに違いない。

ともすれば、魔阿が壮士を青とした理由はこれだったのかもしれない。
ゲームの内容に応じた選択ではなく、琴子に槇島明を殺させるのは酷だと、そんな風に魔阿は考えたんじゃないか。
だって琴子にはむご過ぎる仕打ちだ。自分の身代わりに百合子は死んだ。琴子の戦う理由の中には百合子を取り戻すという願いも含まれている。
にも関わらず、琴子はあろうことか百合子の最愛の人を殺さねばならないのだ。

それでもあの子ならやり遂げるだろう。きっとこの人を殺すはずだ。
しかしその代償として、琴子は底の見えない深い心の傷を負うことになる。

だから。だから壮士は己に問うた。

「残念ですけど、槇島さん……」

なんの為にお前はここに立っている。
もちろん穂乃佳らを取り戻すためだ。
だがそれだけではない。琴子を守る為でもあるのだ。

「お断りします」

ならばすべきことは決まっている。
琴子に知らせないまま、自分がこの人の息の根を止めればいいのだ。

「残念だ……」

言って、明が沈痛な面持ちで首を振った。
壮士は胸の内で侘びながら、鋭い眼差しを魔阿に向け、

「始めてくれ」
「承知しましたが、その前に――」

言って、魔阿は薄く微笑みながらスカートの両端を摘み、膝を落として頭を下げた。

「今一度ディーラーとしてご挨拶申し上げます。青の部屋のゲームを取り仕切らせていただきますマアにございます。神と悪魔に与する両名がここに集い、滞りなく戦いの準備が整いました。私マアは創主様と神様の御名に懸けて、お二人の戦いを公正に裁かせていただきますことをお約束いたします」

そんな芝居じみた口上を述べると、魔阿は美しい所作で礼を解いて両の腕を広げた。

「ゲームの説明に入る前に、まずは会場となるこの場所についてお話しましょう。
既にお二人が確認されたとおり、こことまったく同じ作りの部屋が前後左右の扉の先に続いています。その数、縦に千、横に千、都合百万の部屋が連なっており、今いるこの部屋はその内のどこかとなります」

突如示された膨大な数字に、壮士と明は大きく目を見張った。
一方、魔阿は固まる男どもに構うことなく説明を続ける。

「一つの部屋に扉が四枚。これは縦横の端にあたる部屋も同様の造りとなっています。もちろん端ですので開けても壁があるだけです。以上、扉の数は合計で四百万を数えます」

まるで意味が分からない。どうしてそんな大量の部屋が必要になる。
きっとそれは隣りにいる明も思っていて、

「どうしてそんなかず……」
「槇島様の疑問にお答えします。それはこの戦いの決着が三種類用意されているからです。勝利、敗北、そして引き分け。この部屋から出られるのは勝利した一名のみです。敗者もちろん、引き分けた場合はお二人ともこの場所に取り残されます」

しかしご安心ください、と魔阿は愛らしく首を傾けて、

「救いはございます。四百万の内の一つはお二人のご自宅に繋がっておりますので」

示された情報から、壮士は頭のなかで状況を整理した。

(部屋の一辺がだいたい15メートルとして……)

部屋群の端から端まで歩くだけでも約15キロメートル。出口へ繋がる扉は四百万分の一だ。
そんな場所に独り残されたら当たりを引き当てる前に病んでしまう。二人であれば話し相手がいる分いくらかマシかもしれないが、それでも狂うに違いない。
開けても開けても同じ景色を延々と見せられるのだ。あっという間に自分が今いる場所すら掴めなくなるだろう。とても保つとは思えなかった。
それ以前に肉体が先に音を上げるに違いない。水も食料も無いに等しいのだ。
実質狂うか餓死するかの二択。救いなど聞いて呆れる。自殺しろと言っているようなものだ。

壮士は頬を伝う汗を舐め取り、

「なあ、槇島さん」
「……なんだい、壮士君」

さしもの明もこの場に臨んだだけのことはある。
この酷い現実に頬を引きつらせてはいても、絶望しているようには見えなかった。

「これでも勝ちを譲ってくれって言えますか?」
「ハハ……、ごめん、撤回するよ」

ちゃんと状況は理解してくれているようだ。
壮士は明に苦笑いを返し、それから魔阿に目を向けて、

「それで、肝心のゲームの内容は?」
「そう慌てずに。次に、お二人にはゲームで利用するカードを選択していただきます」

魔阿が右手を持ち上げると、何もない空間にホログラムのようなカードが映し出された。
カードに刻まれるは英数字。加えてハート、ダイヤ、クラブ、スペードの記号。
何の変哲もないトランプのカードだ。それらが合計で10枚ならんでいる。

「上段に5枚、下段に5枚。それぞれから1枚ずつ選択していただきます。選択した二つのカードがゲームの中でどう利用されるかはノーヒント。ゲーム内容の説明を後回しにする理由です。数字とマークのみを頼りに選択ください」

つまり、想像性と洞察力も実力の一要素だと言いたいのだろう。
あるいは相手方が選択したカードを元に駆け引きしろといったところか。

「ここまではよろしいですか?」

壮士と明が頷きを返す。

「それではカードを選択する順番を決めましょう」

魔阿が言った直後、下段の5枚が消失し、上段の5枚のみが残った。
続けて上段の五枚がすべてダイヤ、且つ1から5の数字のカードに切り替わり、

「この5枚の中からお好きなカードを選んでください。数字の小さい方が先、大きい方が後とします」

5枚のカードが裏返り、目まぐるしい速さでシャッフルされた。
壮士は軽く首を傾けて、お先にどうぞと明を促す。

「じゃあ、右端で」
「左端だ」

指定が終わるやいなや、すべてのカードが開かれた。
明が指定したカードは4。対して壮士のカードは2。

「壮士様が先ですね」

そこでふと気づいた。ごく自然に魔阿の呼び方が桐山様から壮士様に変わっていた。
行き届いた彼女の配慮に壮士は苦笑いを禁じ得ない。

「上段から壮士様が1枚選択、その後、槇島様が上段から1枚を選択。続けて下段という流れです。あまり長考されても困りますので制限時間を設けます。1枚あたり三分。時間内にカードを宣言されなかった場合は無条件で敗北扱いとします。よろしいですね?」

先に明が無言で頷き、続けて壮士が「了解」と頷く。
最後に魔阿が頷いたところで、再び下段のカードが表示された。
それから一度すべてのカードが裏向きにされ、開かれたときにはマークと数字が一新されていた。

「それでは壮士様の選択から始めます」

魔阿の宣言と共に、カードの傍らにデジタル表示の数字が浮かび上がった。
表示は03:00となっている。この数字が0になる前にカードを宣言しろということだろう。

程なくしてカウントが開始された。

(さて……)

壮士は腕組みしながら10枚のカードを睨めつけた。
このカード群。壮士の左手から見てこんな形に並んでいる。

<上段>
・1のスペード
・1のダイヤ
・1のハート
・3のクラブ
・3のクラブ

<下段>
・1のクラブ
・2のダイヤ
・3のクラブ
・1のダイヤ
・2のハート

まずは上段のカード群。5枚中3枚がマークの異なる1であり、残る2枚は同じ3のクラブ。
次に下段。1のペアと2のペアがそれぞれ一組ずつ。残る1枚がクラブの3ときている。
上下段で比較すると、1のダイヤと3のクラブがダブり。唯一スペードだけが上段にある1枚のみとなっている。

第一印象としては『想像性もクソもあるか』という感じだ。
何でもいいからもう少し情報がほしい。あまりにも多くのことが想像できるが故に、逆に何を選べばいいのか分からなくなる。

そんなことを考えている内に、時間は早くも02:08を指していた。
参ったな、と壮士は口のなかで呟きつつ、魔阿に目を向けて、

「質問いいか」
「制限時間内、且つお答えできる内容であれば」
「このカードの選択がそのまま勝負を決めるってことはあるか?」
「ありません。ただし、ここでの選択が勝負の行方に重大な影響を及ぼします」

重大な影響、というのはかなり強い表現だ。
ともあれ、カードの種類がイコール勝敗とならないのであれば、選んだカードはゲームの中に組み込まれるということだろう。

それにしても引っ掛かるのは数字の種類の少なさだ。
カードは1から13まであるにも関わらず、選択対象の最大値は3ときている。

(ブラックジャックか? ポーカーなら重大ってほど影響はないだろうし)

グラックジャックであれば1は大きな力を持つ。が、1のカードは10枚中5枚も存在している。ばら撒きも同然だ。メジャーどころのカードゲームではないかもしれない。
と、そこで時間は01:41。取っ掛かりすら掴めないまま、焦りは増してゆくばかりだ。

(琴子ならどうする。アイツならどれを選ぶ……)

ふと、そんなことを考えた瞬間、頭をよぎった。
カードゲームの訓練の際に、彼女によく言われたものだ。

――お兄様は考え過ぎるきらいがありますね。

考えても分からないものは分からない。だったら諦めてしまえ。
目先の物事に囚われず一歩引いて、流れや大局に目を向けてみろ。

(視点を変えよう)

カードがどう使われるかまで想像するから考えがまとまらないのだ。
そこは無視する。考えるだけ無駄だ。
壮士と明が10枚の中からどの2枚を選び取るのか、いま問われているのはそこだ。

そんな風に壮士は気を取り直して、今一度カードを注視した。

<上段>
・1のスペード
・1のダイヤ
・1のハート
・3のクラブ
・3のクラブ

<下段>
・1のクラブ
・2のダイヤ
・3のクラブ
・1のダイヤ
・2のハート

残り時間が1分を切った頃、壮士は気づいた。

(なんだ、駆け引きできるじゃないか)

キーとなるのは、上段にある“1のスペード”と“3のクラブ”だ。
壮士が二つの内のどちらかを選択すれば、恐らく明の選択を誘導できる。

そこからの壮士の決断は早かった。

「スペードの1だ」
「承りました」

宣言した直後、明の表情に陰がさした。
それを受け、壮士は自分の考えが間違っていなかったことを確信した。

「それでは次に槇島様」
「カウントは必要ありませんよ。クラブの3を選択します」

そういうことだ。スペードの1を奪われた時点で明はクラブの3を選ぶしかない。
実際にはダイヤもハートも選べるが、下段の選択を加味すれば、ダイヤもハートもリスクが高すぎる。
何故なら、

「俺もカウントは要らない。下段の選択はクラブの3だ」

下段の選択で、壮士がクラブの3を選ぶであろうと予想できるからだ。

仮に壮士がダイヤの1、若しくはハートの1を選択していたら、明はスペードの1かクラブの3を選択しただろう。
唯一のスペードを取るか、数字で勝る3を取るかの二択。故に、壮士がもしクラブの3を取っていれば、明はスペードの1を選んでいた可能性が高い。
同じクラブの3を選ぶ余地もあるのだろうが、カードの効果が不明な今、唯一無二のスペードは捨てがたい。
いずれにせよ、壮士がスペードを選んだからには、明はクラブの3を選択しなければならない。でなければ、下段で壮士が選択するであろうクラブの3を打ち消すことができないからだ。
逆に言えば、明が上段に於いてクラブの3を選択したからこそ、壮士は下段でクラブの3を選んだ。無論、相手が持つクラブの3を無効化するためだ。

つまるところ壮士と明は二枚のカード選択こそすれ、実質は一枚の勝負。
結果、壮士の持つスペードの1と、これから選ぶ明の一枚のどちらが効果的に作用するか。そういう質の勝負となる。
正確に言えば、壮士は自らそういう質の勝負に持ち込んだのだ。

「それでは最後。槇島様、下段の残る4枚の中から1枚を選択ください」

明は制限時間が切れる三十秒前まで長考し、

「……ダイヤの1で」

難しい選択だったろうと壮士は思った。

・1のクラブ
・2のダイヤ
・1のダイヤ
・2のハート

明が選べる選択肢は以上の4つ。クラブの3は両者が保有している都合、彼が意識すべきは壮士の持つスペードの1のみ。
スペードの1に対抗するにはどれを選べばいいのか。難しい判断だ。
同じ数字の1を選び、マークの違いで優位性を得られる可能性に賭ける。だとすれば、クラブにするかダイヤにするか。あるいは2を選択して数的優位を取るか。どちらであっても勘で選ぶしかないだろう。
無論、博打なのは壮士だって同じだ。想像しても読み解けなかったからこそ、壮士は唯一無二の一枚にベットしたのだから。

魔阿が壮士と明に目配せしてから言う。

「カードの選択が終わりました。壮士様がスペードの1とクラブの3を。槇島様がクラブの3とダイヤの1を選択されました」

選ばれなかった8枚が消失し、壮士の立つ側に選んだ二枚が、明の側にも選んだ二枚が、それぞれ映し出された。

「それで、このカードになんの意味がある。いつになったらゲームは始まるんだ」
「お待たせして申し訳ありません。これよりゲームを開始しますが、こちらを御覧ください」

魔阿が手を掲げた先。壮士の側に映し出されていた二枚のカードが溶けて消え、代わりに4という大きなデジタル数字が浮かび上がった。

(なんだ? もしかして1と3を足したのか……?)

壮士が眉をひそめた直後。
明の側に映し出されていたカードも溶けて消え、同じく4のデジタル数字が映し出された。

(間違いない……。足してる)

やがて壮士の側にある4と明の側にある4がマーブルのように混じり合って、大きな“8”の数字になった。
間髪入れずに、魔阿は二人に告げた。

「それではゲームを開始します」

明かされたゲームは予想だにしなかったもので――、

「手段は問いません。時間内に相手を殺害してください」

男二人の顔が驚愕に凍った。

「制限時間は“8秒”です」

サファイアの瞳を持つ少女が高らかに謳う。
戦争の幕開けを。

「――ゲームスタート」

<悪魔のゲーム 悪魔の章 プロローグ了>

 

あとがき

まずはここまで悪魔のゲームを読んでくださった皆さん、お付き合いありがとうございました。
未だプロローグ、それも悪魔サイドだけなのに、文庫本1冊半のボリュームになってしまいました汗。
はじめに書いた通り本作はダブル主人公&ダブルヒロインの物語です。悪魔の章は悪魔サイドの主役である壮士と琴子の視点から描かれました。悪魔の章で名前だけが出てきた寛人と葵依は、お察しの通り神の章の主人公とヒロインです。奈津が巻き込まれた神様のゲームで、メインルームに居た男女というのもこの二人です。
寛人と葵依はどういう経緯で神に与することになったのか、また、行われたであろう第二の神様のゲームで何が起こったのか、それらは神の章で明らかになります。
完結するまでかなりの長尺かつ時間を要すると思いますが、いずれどこかの媒体でこの物語は必ず完結させようと思っています。
ここまで追いかけていただいた皆さんには、どうぞ拙作のことなど忘れていただきつつも、頭の片隅にでも留めておいていただければと思うところです。
悪魔のゲームについて何かしら動く場合は、引き続き本ブログとTwitterで告知するつもりです。
また、ノクターンノベルに掲載している「小説版神様のゲーム」は未だ連載中です。ぼちぼちあちらも書いていくつもりですのでよろしければ読んでやってください。

クロ

コメント

  1. カフェ 2021.09.27

    ノクターン、PC版、そしてこのブログと現在公開されている分を全て読ませて頂きました。

    ノクターン、PC版では「用意したティシュで涙を拭う」というやつでした。
    悪魔のゲームでも、「悪魔の章 013.決意のビデオレター(下)」で見事に泣かされてしまいましたよ。
    ティッシュがいくらあっても足りません。
    この先どうなるのか、更新を一日千秋の思いで待ち焦がれています。

    それにしても・・・、

    >悪魔の章 011.決意のビデオレター(上)

    >「なっちゃんはヤリまくりなんですよ、そうくん……」

    >口のなかでそう呟いた奈津が溢れそうになる涙を必死に堪えていたことに――。
    >壮士は気づけなかったのだ。

    何なんでしょうか、この胸にモヤモヤと渦巻くネトラレ感は。
    なっちゃんは恐らく、少なからず壮士に好意を寄せているんじゃないかと思うのですが、切なすぎるなぁ、と。
    しかし、ちらほらと伺える情報を鑑みるに、寛人君って本当に良い奴なんじゃないかとも思うんですよ。
    神様のゲームで最初に出会った、葵依さんを含めた3人は無事生還出来てるわけですし。
    その中で寛人君も頭蓋骨陥没とか酷い目にあってるし。
    神の章で明らかになるんでしょうが、彼らとなっちゃんがどういう風に信頼関係を築いていったのかも早く知りたい所です。

    変わってしまった自分に涙しつつも気丈に振る舞うなっちゃんには、是非生き残って幸せを掴んで欲しいと切に願います。

    あーでも壮士や琴子とは願いの着地点が違うんですよねぇ。
    当分の間はヤキモキさせられる事になりそうですが、壮士、琴子、寛人、葵衣、なっちゃんの5人が辿るであろう運命を
    血を吐く思いで見守って行きたいと思っています。

    執筆活動大変でしょうが、最後まで応援させて頂きます。
    感染症にもお気をつけて、お体を大事になさって下さい。

    • クロ 2021.09.27

      神様のゲームシリーズを総なめしてくださりありがとうございます。
      それぞれに見どころがあるとは思うのですが、私も書きながら泣いたり読み返して泣いたりと彼らにはたびたび涙腺を攻撃されています。
      悪魔については現状で琴子・葵依・奈津の三人がなかばヒロインの立ち位置を約束されている形になっています。
      なので奈津に関してもなんらかの形で壮士(あるいはもしかしたら寛人かもしれません)との絡みも展開されるんじゃないかと思うところです。
      とはいえ壮士と寛人には既に本命がいるうえ、陣営間のアレコレもあったりするでしょうから、あまり希望が持てそうにないというところがつらいですね。そもそも主人公格の誰もが幸せになれそうにないという。
      なっちゃんも良い子なので報われてほしいですが果たして。
      温かいお言葉ありがとうございました。
      ワクチン難民だった私はじつのところようやく今日1回目の摂取を受けたところです。軽く副反応が出てぐったりしています。
      ともあれ小説が完結したのちに悪魔に手を付けていくつもりです。のんびりとお待ちください。

  2. koryokan 2021.08.22

    本日PCゲームをプレイし終えました。
    各登場人物の心情の変化、シナリオに引き込まれ、最後のエンディングをみて、「ぇ、おわり?」と感じてここに連れてこられました。
    神様の拉致ですか、これは笑笑 
    ともかく続きを楽しみにしております。

    • クロ 2021.08.23

      ようこそ悪魔のゲームへ。ゆっくりと楽しんでいってください。

  3. 匿名 2021.06.25

    ゲームの方から参りました。
    まだ完結されてないのでしょうか。
    完結を楽しみにしております。

    • クロ 2021.06.26

      応援ありがとうございます。先はまだまだ長く完結までには相当な時間を要すると思います。気長に待ってやってください。

  4. Alice 2021.01.12

    ゲームを先月購入し、クリア後、続きが気になりすぎてネットを巡ってここに辿り着けました。ゲームプレイ中は「やべ〜おもしれぇ〜終わらないでくれ〜琴子〜愛してる」なんて思いながらプレイを終えた後の「続編連載中です」情報は声出して笑い、喜びました。この作品はゲームで出るのか、同人誌や書籍として出るのか未だわかりませんが楽しみにしております。そしてこの1ヶ月をわくわくに染めて頂けたこと、心より感謝します。応援しております。

    • クロ 2021.01.12

      丁寧な感想ありがとうございました。大いに励まされました。
      好き嫌いがハッキリと分かれるであろう本作を楽しんでいただけたなら幸いです。今のところ続作がゲームとして世に出る可能性は低いと言わざるを得ませんが、なにかしら形にはするつもりですので縁があればまたふれていただけばと思います。

  5. あなたの書く物語が好きです 2020.06.25

    相変わらず神様のゲームシリーズは面白いですね。無料で読んでいることに罪悪感を覚えてしまうレベルです。

    奈津が巻き込まれた神様のゲームは死ぬほど胸糞が悪くなりそうですね…。神の章プロローグだけで悶絶モンです。
    それはそれとして、「鬼ごっこ」の結末がどうなるのかも気になります。琴子が速攻で他プレイヤーに捕まっていますし、今後の展開が全く読めません。鬱展開にならないことを祈るばかりです。お兄様頑張って!

    小説版は最終回まで秒読み常態だと聞いていますし、悪魔のゲームの更新はひとまず小説版が完結してからという形になるのでしょうか。いずれにせよゆるくお待ちしております。

    • クロ 2020.06.25

      感想・応援ありがとうございます。楽しんでいただけてるならなによりです。
      前作で結構な量の鬱展開を重ねたにも関わらず、今作でも既にいくつかキツイ展開がありました。琴子の記憶、明の殺害、ひいては百合子の幸せさえ断たれてしまっている始末です。神の章の主人公ヒロインである寛人と葵依、あるいは奈津も、悪魔サイドに負けず劣らずの不幸に見舞われたようです。
      神様と悪魔のやることなのでやむ得ないのかもしれません。そんな中にありながら、けれど懸命に生きる彼・彼女らの姿を見届けてもらえたらと思います。
      それにしても悪魔サイドでは早々に琴子ちゃんがやらかしてしまいました。
      お兄様に頑張ってもらいたいところです。

      こちらの更新は本編小説を書き終えてからになると思います。
      気長に待ってやってください。

  6. トマトフォーク 2019.11.21

    ノクターンから来ました。
    ゲームは未プレイですが、これを読んで買いたくなりました。
    最後のスピード感いいですね。おもしろかったです。
    続きも楽しんで読み進めていきます。執筆応援してます。

    • クロ 2019.11.21

      いらっしゃいませ。悪魔については、ゲーム版をプレイしていないと「?」となるところが多数あろうかと思います。が、楽しんでもらえているなら幸いです。機会があればゲーム版にも触れてやってください。

  7. 匿名 2019.04.12

    投稿本当にお疲れ様です。自分はエロゲ批評サイトから神様のゲームを知り、あまりにも評価とデータ数が良かったので購入したのですが、想像を絶するクオリティで続編の今回の章まで一気に読んでしまいました。
    シナリオライターで、ここまで凝った構成、伏線回収、ユーザーを惹きこめる展開のテンポの良さ、その他詳細まで完成度を極限まで高めた文書を全部1人でやってのける超人は見たことがないです。今後とも、この作品を楽しみにしています。
    また、話が変わってしまうのですが、自分は作品の完成をとても望んでおり、少ないですが支援等をしたいと思っていて、ツイッターとかでほしい物リストとか公開していただければ何か贈りたいんですけど、そのような予定はありますでしょうか。

    • クロ 2019.04.13

      感想ありがとうございます。
      ここまで褒めていただけたことを喜びつつ、また、誇らしく受け止めようと思います。読者が楽しむ、楽しんでいることを私は喜ぶ。これぞwin-winですね。

      > 自分は作品の完成をとても望んでおり、少ないですが支援等をしたいと思っていて、ツイッターとかでほしい物リストとか公開していただければ何か贈りたいんですけど

      このような申し出を受けるのは初めてのことでして、驚きと大きな喜びを覚える反面、少し戸惑ってもいます。もっとも私としては物であれお金であれ、創作を通じて何かを得ることに忌避感などは持っていません。読み手と書き手を繋ぐ評価の形の一つであると思います。
      ただ、今のところはほしい物リストの公開等は考えていませんので、今回はお気持ちだけ頂戴しておきます。
      いずれそのようなことがあるかもしれませんし、あるいは支援サイト等を利用するかもしれません。その時は是非応援いただければと思います。
      という感じなのですが、差し支えなければ一度DMかメールか頂戴できれば嬉しく思います。他意はありません。こんな熱いコメントをくださる方がどなたなのか知りたいだけです笑

  8. 匿名 2019.02.23

    ノクターンからきました
    とても楽しいです
    頑張ってください

    • クロ 2019.02.24

      ありがとうございます。がんばります。

  9. 匿名 2019.01.20

    初めまして。神様のゲームが面白くて、続編ないのかな?と思ってここにたどり着きました。デスゲームとしてもドラマとしてもほんとうに楽しみました。この悪魔のゲームもショックな場面があってつらいですが楽しんで読みました。
    ですが、神様のゲームでひとつだけ気になることがあったんです。アーニャの最期の呪いの言葉がアーニャっぽくないなぁ、と。

    それで「もしかして悪魔がなにかやったんじゃ?」と勝手ながら無理やりな考察をしてみました。
    一馬が「選んだ」と告白したとはいえ、ポイントは3あったのに「どうやって?」と思うはずです。それにワイルドカードのことは知らなかったはずです。にしては妙に現状に納得しすぎてる気がします。まあ・・・自分が殺されたという結果がでているのに手段についてまでは考えない気もしますが。
    だから入れ知恵があったんじゃないかと。
    レ○プされても子供っぽかったアーニャにしては言葉づかいがまったく別人で、一馬にとって「いま言われたら最悪なこと」をこれでもかとぶつけています。一馬の心をここで壊してやる、という覚悟を決めているかのようです。
    アーニャの「『こんなに』いっぱい殺したのに」というのも、まるでついさっき死んだ萌たちのことを知っているみたいです。美月たちの死について言っているなら「あんなに」か「ふたりも殺したのに」だと思います。
    つまり「なにかが憑りついたような鬼の形相」になってから、アーニャ自身が言っているというより、死者たちの代弁のようなセリフになっているのです。ただ感情的になっているなら、この状態のアーニャから美月の死について一言ぐらいあると思います。死んだなかでもっとも親しい人が自分以外の裁量で殺されたのですから。でもなぜか美月についても「みんな」と一纏めです。

    一馬の心が壊れて得をするのは悪魔ぐらいでしょう。ここで壊れなかったら、もしかしたらそのままクリアしてしまう可能性もあったので。
    まあ、そもそもの前提として悪魔がアーニャと接触できるはずがなく・・・あの短時間でどうやってアーニャを口説き落としたかも分かりません。それでもバトンを繋いできた最後が呪いの言葉なのはあまりにも悲しいので必死に考えてみました。
    ノクターンの方も読みました。そしてさらに「たとえ精神的にやられていようと、裏切られたと知ったとしても、アーニャがここまでのことを言うだろうか?」という気持ちが強くなりました。人には二面性があるとはいえ、どうも結びつかないのです。
    必死に謝る一馬に対して、一切の同情もなく、ほかに選択肢がなかったのではないかとも考えず、ただ怒りに任せて呪ったというのはアーニャらしくないのです。殺されてもなお一馬を許した百合子の精神に近いものを持ちながら、これでは似ても似つかないと思います。
    ほんとうにあのセリフはアーニャの本心だったんでしょうか?
    以上です。長々と駄文を失礼しました。

    • クロ 2019.01.21

      感想ありがとうございました。また、考察についても興味深く拝読しました。
      先に結論から申し上げると、質問についてはお答えしないでおこうと思います。

      二つ理由があります。
      一つは、ノクターンの感想欄でもたびたび述べていることなのですが、作中外で「あれはこういうことです」といった解説のようなことはできる限りしたくないと思っています。
      私は書き手です。書きたいこと、伝えたいこと、それらはすべて作品のなかで語りたいところですし、また、そうあるべきだろうと考えています。
      もう一つは、答えることが物語の魅力を損なう可能性があるという理由からです。
      上記の考察の正否はともかく。今後、もしかすると悪魔のゲームのなかで解答に当たる何かが示されるかもしれません。そうなったとき、もし私がここで解答を示してしまえば、悪魔のゲームでの魅力を損うことに繋がります。
      本来物語のなかで語られるべき話が作品の外ですでに語られてしまっている、という状況が生まれるかもしれない、そういう趣旨です。それはきっと興醒めでしょう。
      もちろんこれは、書いていただいた考察の解答を悪魔のゲームで示すという示唆でも保証でもありません。物語の是非論として、もっと大枠のことを述べたものです。

      以上の理由から、考察は興味深く読ませていただきつつ、その解答は差し控えたいと思います。
      ともあれ引き継ぎ悪魔のゲームをよろしくお願いします。

  10. 匿名 2019.01.09

    ここ10年の中で一番期待してる
    質を落とさずに完成させて欲しい

    • クロ 2019.01.09

      ありがとうございます。
      期待を裏切らないよう頑張ります。

  11. ガル 2018.12.23

    ゲームをやって、続きが気になってて、何か情報とかないかな?と思ってたらここを見つけました。

    まさかゲーム後の話が公開されてるとは・・・一気に読んでしまいました。

    ホントに面白い!頑張ってください!!

    • クロ 2018.12.23

      がんばります! ありがとうございます。

  12. ナナテン 2018.11.02

    投稿当初からゲーム含め読み続けています。
    アホウなのでごちゃごちゃ難しいことは言いません。
    早く続きが読みたいです。
    途中で終わったりせず頑張ってください。

    • クロ 2018.11.03

      足跡ありがとうございます。
      早く続きをお届けできるよう頑張ります。

  13. はもに 2018.10.11

    ゲーム版神様のゲームから悪魔のゲーム序章まで一気にのめり込んで楽しませてもらいました。
    お金を払ってでも読みたい文章というのに久しぶりに出会いました。(クリエイター支援のサイトなどから支援したいと思うほど
    何度も予想を裏切られページをめくるのがやめられません。よくも悪くも心臓に悪いです。

    完結まで待ちきれませんが頑張って待とうと思います。心から応援しています

    • クロ 2018.10.11

      感想ありがとうございました。
      大いに励まされました。特にお金を払ってでもと言っていただけたことは物書きとして誉れです。いずれ悪魔のゲームを世に出す際にはクリエイター支援サイトの利用等も考えています。が、今のところは未定です。
      お待ちいただくことに心苦しさを覚えつつ、期待を裏切らぬよう努めたいところです。

  14. 匿名 2018.10.01

    どこかで続きを読めることを楽しみにしてます

    • クロ 2018.10.01

      ありがとうございます!

  15. ウン 2018.09.08

    ゴミみたいな異世界系小説が乱立している中、この作品と作家さんに会えたことに感謝したい限りです。

    ゲームから入って陰ながら応援しているものですが、いつもいつも期待を裏切らない斬新な発想に驚くばかりです。

    なろう系ありがちの馬鹿が描く天才(笑)の残念な無双展開がない点、特にすごいと思います。

    これからも完結のその日までついていきたいと思います。頑張ってください!

    PS 個人的には琴子の大ファンなので彼女の純真な愛を応援していますが、壮士との間にお互い兄妹の絆を超えた何か禁断の感情が芽生えることもアリじゃないかとトキドキ妄想し、イケナイ性癖に目覚めそうになっていますwゲームのルールでムフフな展開になったりとか...後で記憶も失うわけだし...(最低)、まあ、二人の今の距離感も大好きだし、無いでしょうけどw

    • クロ 2018.09.08

      感想ありがとうございます。
      私の作風と申しますか、本作は悪魔神様などの超常存在がありつつも、登場人物たちにはある程度地に足の着いた振る舞いをしてもらうよう心がけています。といっても、琴子ちゃんの、特に彼女の精神性なんかはいよいよ人ならざるモノとなってきていますが(苦笑

      >壮士との間にお互い兄妹の絆を超えた何か禁断の感情が芽生えることもアリじゃないかとトキドキ妄想

      こちらに関しては野暮だと思うので一言だけ。
      「私のすべては一馬様のものです」だそうです(笑

  16. 名無し 2018.08.24

    Hな描写はある予定ですか?笑

    • クロ 2018.08.25

      あります。ただし、神様のゲームのように強制的な形でそれを強いられることはないと思います。たぶん。
      大切なことなのでもう一度。たぶん、です。

  17. thank you 2018.08.21

    こんにちは。水を渡って国からの挨拶を申し上げます。今回c94参加のために日本に行った神様のゲームを購入してプレイしてみました。没入、圧力、興味を誘発するための良い作品でした。後続作を見つけるよりもがここを発見することになって良い作品に敬意を残し者文を少なくなります。翻訳機を使って文法がぎこちない。心広くご理解ください。

    • クロ 2018.08.21

      Thank you very much for your comment.
      I’m very happy because I have a foreigner read a work.

      アクセスを見ていると、結構な数の外国の方にも読んでいただいているようです。
      ありがたいことです。

  18. Akimantle 2018.08.20

    お疲れ様です!

    ほんと手に汗握る展開の数々に飲み込まれています。

    ネタバレ防止で本編小説だけ追っていたのですが、待ちきれずにPCゲーム版を買ってしまいました(5月の半額セール)。
    ワイルドカード発動からアーニャ最期のシーンは号泣してしまい、とても心に残っています。
    「ご決断を」の幕引きに悶絶しましたが、悪魔のゲームプロローグで詳細を知れて、なんとか落ち着けました。

    神様のゲームを知ってから1年半。このコンテンツへの僕の興奮は全く冷めていません。

    今後も更新を楽しみに待っています。

    • クロ 2018.08.20

      感想ありがとうございました。
      ゲーム版と小説版とではネタバレ要素がほとんどないので、別物として楽しんでいただけたんじゃないかと思います。
      ワイルドカードはキツイ場面でした。書いている私も鬱になったぐらいですから多くの諸氏を奈落の底に突き落としてしまったのではないかと思う次第です。しかし、あれがあってこその悪魔のゲームという側面もあります。琴子ちゃんと壮士君に頑張ってもらいましょう。
      小説版共々、引き続き拙作をよろしくお願いします。

  19. サイトー 2018.08.15

    ゲームをやって心動かされ、なろう小説で別ルートを楽しみながら、悪魔のゲームのプロローグを読む。

    とても楽しませていただいてます。
    どんな媒体になって続きが出るのかわかりませんが、生きているなら海外にいたとしても終わりまで追いかけます。

    こんな稚拙な感想しか書けませんが、少しでもやる気のたしになるなら幸いです。

    • クロ 2018.08.15

      ゲーム、小説、ブログと網羅していただいてありがとうございます。
      もちろん励みになります。
      いただいたパワーを元に一日も早く続きをお届けできるようがんばります。

  20. 匿名 2018.08.15

    寝食を忘れ、1日掛けてゲームクリア及び本ブログのプロローグを読了させて頂きました。
    ガッツリ心理戦を主体とした読み物をここ最近廻っていたこともあり、幾分食傷気味ではあったのですが、
    それを圧してがっつり涙腺を破壊されました。

    一馬と歳が近い私が言うのはヤバい感じがしますが、萌ちゃんが好きですね~。
    (もちろん、これは一馬の在り方を否定した物言いではないです)

    本プロローグを読んで、壮士の視点から各人の側面がより深く見えたこともあって、また揺さぶられてしまいました。
    なっちゃんの扱いは正直反則です。。

    どういう媒体であれ、続編を心待ちにしております。

    • クロ 2018.08.15

      彼らの戦いを通じて感慨を覚えていただけたのは本当に嬉しいです。
      メタな言い方になりますが、萌ちゃんはストーリー展開上厳しい役目を負うことになってしまいました。
      なんとか壮士と琴子に頑張ってもらって萌ちゃんが幸せになれる未来がくればと願うところです。
      そういう意味で悪魔のゲームでは、なっちゃんが危うい立ち位置な気がしますが果たして……。
      続きを一日でも早くお届けできるよう鋭意努力します。

  21. 匿名 2018.08.14

    すみません、前から気にはなってていたのですがここに投稿させていただきます。
    例えば一話冒頭のこれですが、

    >>「なあ、自称妹よ」
    >>「なんでしょう、お兄様。あと自称ではありません。確定した未来です」

    >>「確定してるんだ……」
    >>「ええ、私が正妻で、心が第二夫人。つまり私は紛うことなきお兄様の義妹です」

    琴子と一馬が結婚したとして、義妹とありますが(壮士の年下でも一般には)義姉では?

    • クロ 2018.08.15

      仰るとおりです。
      一馬と琴子が婚姻関係に至った場合、琴子は戸籍上、壮士の義姉にあたります。
      で、冒頭部分のこれ(琴子が義妹と発言する)には二つ理由ががありまして、

      一つ目.ゲーム版シナリオ、琴子と穂乃佳が出会った時にこんなやり取りが交わされています。

      穂乃佳
      「えっと……心? この子なんで睨んでるの?」


      「たぶん、ヤキモチだと思う。
       琴子はお兄ちゃんと私が大好きだから」

      琴子
      「私より大きな胸ですね……」


      「まあまあ、落ち着いて。
       穂乃佳お姉ちゃんは壮君の彼女だから」

      琴子
      「そうくん、とは?」


      「昨日教えたじゃない。
       お兄ちゃんには弟がいて、壮君っていうのは――」

      琴子
      「壮士様のことですか! ということは……
       穂乃佳様は将来私の義妹――は失礼ですね、
       義姉になられるかもしれない方なのですね!」

      琴子
      「琴子ですっ、どうぞ宜しくお願い致します。
       琴子、とお呼び捨て下さいませ」;

      穂乃佳
      「えっ、あ、うん……よろしく、ね……?」

      以上のように、琴子は穂乃佳に対しても自分のことを義妹であるとしています。
      有り体に言ってしまうと、琴子が自分のことを義妹だとするのは、年長者を敬うという性格が起因したものであり、彼女なりのこだわりなのです。

      二つ目.妹になりたい

      こちらはとてもシンプルですね。悪魔のゲームの第一話「プロローグ」で描写されていますが、琴子は契約を締結後、壮士の呼び方を「壮士様」から「お兄様」へと改めます。
      作中外で事細かに解説するのは野暮なような気がしますので、解説しつつも結論はご想像にお任せすることにします。↑に結論は書いてしまっていますが汗
      前述の出来事を言い換えると、この時から琴子にとって壮士の存在は「お兄様」になったのです。彼女がどうして壮士のことをわざわざ兄と呼ぶようにしたのか。それまで通り「壮士様」でも良かったはずです。
      けれど琴子は「お兄様」と呼びました。
      呼んだからにはそこに込められた何かしらの想いがあるはずなのです。もしかしたら琴子は壮士に甘えたかったのかもしれません。頼れる一馬と重ねたのかもしれません。ともすれば、それはある種の誓いなのかもしれません。

      ということで、琴子が自分を義妹とするのは、性格的なモノ、そして彼女の想い。
      二つの理由からそうなっています。縁戚上のことではありません。

    • クロ 2018.08.15

      少し言葉足らずだったかもと思ったので追伸。

      >>「ええ、私が正妻で、心が第二夫人。つまり私は紛うことなきお兄様の義妹です」

      先ほど解説した内容を踏まえた上で、↑の発言が「それでもこの部分は縁戚上のことを指してるんじゃないの?」となるかもしれません。しかしながら前述の理由から、たとえ一馬と結婚しなくとも、琴子は生涯、壮士に対して自らを義妹(いもうと)とするでしょう。という感じです。文言ではなく、壮士に対する在り方なのです。

  22. otenki00 2018.08.14

    スマホからなので取り急ぎ足跡のみ。

    この序章での個人的注目はなっちゃんで、if→幻の断章で私の中での評価が
    乱高下してましたが、何とも凄いポジションに至ったなあ、と。

    琴子はもはや琴子”様”です。
    壮司君はこれからの本領発揮に期待です。

    小説版神様最終章もお待ちしています。
    まだ暑いですがお体に気をつけて

    • クロ 2018.08.14

      ありがとうございます。
      拙作における歴戦の戦士であるお天気さんならお気づきかもしれませんが、私のなっちゃんに対する執着ぶりがもう凄まじいもので(笑
      奈津はずっと温め続けたキャラです。ゲーム化の兼ね合いで小説版の方針転換をした時には本編に登場し、外伝にも登場し、ゲーム版の最後の場面(琴子の自宅)でもちょい出し(出したいとXuseさんにごねた)したりと、隙きあらば奈津を出そうとしています。
      壮士には穂乃佳がいますし、神サイドの主人公の寛人にも葵依がいます。なので、なっちゃんが正ヒロインになる道はかなり険しいものとなっていますが、悪魔のゲームにおける彼女の存在は欠かせません。

      ……という感じに、なっちゃんについてやたら熱く語ってしまう私ですが、彼女の活躍をお届けできるよう努めたいと思う次第です。

  23. 匿名 2018.08.13

    よくもまあここまで胸糞悪い展開書けるなあって思いながら楽しんで読んでました。
    悪魔のゲーム、なろうの神様のゲーム共に期待して待ってます。
    お体に気を付けて、無理しない程度に更新、お願いします。

    • クロ 2018.08.14

      励ましの言葉ありがとうございます。
      ゲーム版のシナリオもそうでしたが、結構な胸糞要素が搭載されています。
      人間不信になるだとか、鬱になるだとか、そういう感想を頂戴するのはありがたいことです。
      私自身悪意があってそうしているわけではないのですが、人間そのものをテーマに物語を描きたいという思いから、胸糞要素はどうしても外せません。生々しい彼らの想いを今後も綴っていけたらと思います。
      引き続き、小説版もよろしくお願いします。^^

  24. やや 2018.08.13

    PCゲーム→なろう→このブログと来ました。
    どんな媒体になろうと悪魔のゲームが発売されたら買います!
    首を長くしてお待ちしますのでどうぞよろしくお願いします。

    ※なろうの更新もお待ちしてます。

    • クロ 2018.08.13

      ありがとうございます。ゲーム、小説、ブログと網羅していただいたとのことで、感謝感謝です。
      神様のゲームの方は近い内に連載を再開させるつもりです。
      あっちも最終の三部。エンディングまで膨大な分量があるわけじゃありません。
      牛歩ながら完結させるのでどうぞお付き合いください。

  25. Purple 2018.08.13

    悪魔のゲーム序章拝読いたしました

    これまでのゲームに向かうなっちゃんを含めた3人のやり取り、開始直前の琴子の駆け引きが神様のゲームの緊張感を思い出させてくれました。
    序章最後にして、悪魔のゲームの初戦、私もカードの並びを壮士と同じ3分を体験してみましたが、同じ結論に至り、最後の8秒の宣告にあっけにとられてしまいました
    しかし初戦の相手が百合子の旦那とは、相変わらずクズい人選してますね神
    この続き、いつか再び読めることを楽しみにしています。

    • クロ 2018.08.13

      早々のコメントありがとうございました。
      Purpleには拙作に長くお付き合いいただき感謝です。
      明さんについては随分と悩んだのですが、神からの啓示がありご足労いただいた次第です。
      クズはやっぱりクズです。
      どうぞ気長に待ってやってください。必ずどこかで続きを読んでいただけるようにします。

クロ

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