悪魔の章 020.琴子の初陣(一)
「……当然ただのポーカーじゃないんだよな?」 「そうなります。普通のポーカーと比べて、駆け引きの緊張感は別物と言っていいでしょう。なにせ負けたら自殺を強制される、とっても危ないポーカーなんですから」 […]
「……当然ただのポーカーじゃないんだよな?」 「そうなります。普通のポーカーと比べて、駆け引きの緊張感は別物と言っていいでしょう。なにせ負けたら自殺を強制される、とっても危ないポーカーなんですから」 […]
「敗北したようです」「……琴子が負けたっていうのか?」 悪魔の使徒が口にしたそれは、壮士が想像していたなかで最悪の言葉だった。 「はい。丁度いま殺されるところです」「…………」 時間にして僅か五秒 […]
前書き 悪魔のゲーム、神の章、第一話となります。 悪魔の章と同様に、こちらについてもプロローグまでの掲載を考えています。 壮士・琴子・奈津と同様に、寛人と葵依をどうぞよろしくお願いします(ぺこり)。 […]
こちらはゲーム版 神様のゲーム続編『悪魔のゲーム』、悪魔の章、神の章、それぞれの目次ページとなります。 初めてご覧になる方は以下の「悪魔のゲームについて」、続いて「悪魔の章 序章」の順に読まれることを […]
「手段は問いません、時間内に相手を殺害してください。制限時間は8秒です」 サファイアの瞳を持つ少女が高らかに謳う。 「ゲームスタート」 魔阿の宣言と同時に8の字が減算を始めた。 【残り7秒02】 壱の […]
前書き いよいよというか、やっとというか、悪魔のゲーム 悪魔の章プロローグの最終話となります。 本話だけは、あとがきの下にコメントフォームを設置しています。一言だけでも構いません。感想を残してやろうと […]
「信用できません」 琴子が冷然と告げたと同時に、壮士は引き金を引いた。 放たれた弾丸は吸い込まれるように額を穿ち、神威が脳しょうをぶちまけながら後方に弾け飛ぶ。 「ッ……!」 続けて三発。崩れ落ちた神 […]
扉をくぐった先は馴染みのある場所に繋がっていた。 「ここは……」 怪訝に呟き、琴子がコンパスの針のように身体を一巡させて周囲を見渡す。 灰茶に渇いた漠々たる荒地。重い薄墨色で幾重にも覆われた空。そこに […]
兄妹の日から三日後。 壮士と琴子、奈津の三人は悪魔のゲームに臨むべく帰国の途につこうとしていた。 グアム国際空港、旅客ターミナル。 壮士は人懐っこい笑顔を浮かべて、多くの外国人が行き交う様を一巡した。 […]
「心に会いたいか?」 「…………、はい。叶うなら」 壮士の提案を受け、琴子は刹那息を呑み――、そしてシッカリと頷いてみせた。 当然あの子に会えはしない。心は死んだのだ。 だが、未来の琴子に宛てたビデオ […]